ではないよ、ってお話。
9月末、サークルの人と飲み会をした。
と、いっても自分を含めて3人。
同学年の子が一人と、一年生の子が一人。
夏休みなのに、どうして飲むことになったのか覚えていないんだけど、
飲み放題にして、サークルのことを話しながら飲んだのを覚えている。
今となっては話の内容は覚えていないけれど、楽しかった。
もう少しで、夏休みも終わってしまうっていう憂鬱もけし飛ぶくらい楽しかった。
相手もそうだったのか、帰る頃には同学年の子が、かなり酔っぱらっていた。
一度は自宅に送り届けたのだが、外出する用があるというのでその場所まで送っていくことになった。
その途中、人通りが少なくなったところで告白された。
彼女とは、一年生の頃から同じサークルで、期間としては長い付き合いとも言えたけど、
なんだかんだと話をしたり、遊ぶということはつい最近になってからだったと思う。
その前の合宿の時から、なんとなく好意を持たれているのかなという感覚はあった。
自分は付き合うことにOKをした。
相手の情報が不足しているってことはわかっていたけれど、
相手を知るにも、恋をするのにもきっかけは必要だと思っていたから。
それに、決して相手のことが嫌いなわけではなかった。
恋愛対象の範囲でいえば、範囲内。
見ている感じでは、好きだった。
けれど、自分がいつも見ている彼女の姿は酔っ払っているとき。
サークルの人に聞いた情報によると、彼女はシャイだから酒が入らないと
見知らぬ人と話せないと聞いていた。
そんなわけだから、自分が見ている彼女の姿は本来の姿なのかどうか
とても不安があった。
けど、付き合って損はないと思っていた。
自分もなんだかんだと、昔よりは恋に対して前向きにはなっていたと思う。
返事の後、ありがとうと言われ、キスをされた。
しばらくキスをしていたんだけど、道路に押し倒された。
元々、しゃがみながら話をしていたんだけど、酔っぱらっていたからなのか、
自分でもびっくりすぐらい簡単に転がってしまった。
その後も、上にのられた状態でキスをされていたんだけど、
人通りが少ないといってもさすがに、今自分たちがいるのは道路……。
本能に流されるより、理性が回復してきてくれたので、なんとか体勢を整えた。
次の日も会う約束をしていたので、続きはまた明日と納得させ、その日は
彼女を友達に引き渡して家へと帰った。
次の日、彼女から予定の時間よりも早く行っていいかというメールがあった。
後から聞いた話だと、どきどきして早めについたらしい。
細かいところだけど、嬉しかった。
その後、きちんと告白をされ、付き合うこととなった。
が、翌日の朝には別れることになる。
理由は、俺の性格だったり、俺の出した条件だったり……。
・下の名前で呼ばない
・キスはあまりしたくない
・俺は面倒くさがり
この辺りがだめだったらしい。
そのあと、家に帰ってから考えた。
これでいいのかなと。
相手のことをほぼ、何も知らないまま別れて。
先に出した条件、あれは自分にとって決して軽くはないけれども
必須というほどのものでもないというのが、自分の中でわかってきた。
下の名前で呼ばれたくないのは、あまりいい思い出がないからだし、
そのときキスがいやだったのは、アルコールを飲んだ状態での口臭が気になったから。
面倒くさがりは……自分が悪いね。
面倒くさがったタイミングが悪かった。
相手のことを思いやらないといけなかった。
そんなこんなで、相手にもう一度やり直そうという提案をした。
何度も話し合いを続け、10月の15日。
もう一度やり直すことになった。
話し合いを何度もしたのは、俺だけの問題でなかったから。
最初の自分だったら、恐らく話し合いを何度もしようとは思わなかった。
別れたあとでもそう。
話し合いをするたびに、自分は好きになってしまった。
無理だよ、と言われても大丈夫と言ってしまうほどに。
話し合いは、やり直すためというより、俺が好きになるためにあったのかもしれない。
なるべく、客観的に書きたいけれど、どうしても主観的に、自分視点でしか表現できない。
そこまで好きになったのがわからないと言われるけれども、自分でもうまい説明はできない。
ただ、会うたびに好きになってた。
だから、今付き合っているのがとてもうれしいし、幸せです。